株主優待の始め方|初心者が株の購入から優待を受け取るまでの流れを解説

株主優待の始め方|初心者が株の購入から優待を受け取るまでの流れを解説

株主優待を始めるには、証券口座を開設し、優待を実施している企業の株式を「権利付最終日」までに必要株数分購入します。条件を満たしていれば、権利確定日から数カ月後に優待品や案内が届く流れです。

ただし、株主優待は「お得そうだから買う」だけで始めると、株価の値下がりや優待廃止で損をする可能性があります。初心者は、優待内容だけでなく、必要な投資額、配当、企業の業績、使いやすさまで確認して銘柄を選ぶことが大切です。

この記事では、株主優待の基本的な仕組みから、具体的な始め方、銘柄選びのポイント、注意点までを初心者向けにわかりやすく解説します。

≪この記事でわかること≫
・株主優待を始めるために必要な準備
・株主優待を受け取るまでの具体的な流れ
・初心者向けの優待銘柄の選び方
・NISAを使うメリットと注意点
・株主優待投資で失敗しないための確認ポイント

株主優待とは?株を持っている人が受け取れる企業からの特典

株主優待とは、企業が一定数以上の株式を保有している株主に対して、自社商品、買物券、食事券、カタログギフト、ポイントなどを贈る制度です。配当金とは別に受け取れる特典で、株式投資の楽しみの一つとして人気があります。

たとえば、食品メーカーなら自社商品の詰め合わせ、小売業なら買物優待券、外食企業なら食事券などが代表的です。普段から利用している企業の優待であれば、生活費の節約にもつながります。

一方で、株主優待は法律で義務づけられた制度ではありません。企業の判断で内容が変わったり、廃止されたりする可能性があるため、必ず最新のIR情報を確認しましょう。

株主優待でもらえるものの主な種類

株主優待の内容は企業によって異なります。初心者は、金額の大きさだけでなく「自分が本当に使えるか」を基準に選ぶと失敗しにくくなります。

優待の種類内容の例初心者向けの見方
自社商品食品、日用品、化粧品など普段使う商品なら満足度が高い
買物券・食事券スーパー、家電量販店、外食チェーンなどの優待券近くに使える店舗があるか確認する
ギフト券・金券類QUOカード、図書カード、おこめ券など使いやすく、初めての優待にも向いている
カタログギフト食品、雑貨、地域特産品などから選択好みに合わせて選べるが、条件株数が多い場合もある
ポイント・電子マネー等共通ポイント、サービス内ポイントなど会員登録や受取手続きが必要な場合がある

なお、同じ企業でも保有株数や保有期間によって、優待内容が変わるケースがあります。長期保有で優待が増える銘柄もあるため、購入前に条件を確認しておきましょう。

株主優待の始め方|初心者が受け取りまでに行う5ステップ

初心者が受け取りまでに行う5ステップ

株主優待の始め方は難しくありません。基本的には、以下の5ステップで進めます。

1.証券口座を開設する
2.株主優待を実施している銘柄を探す
3.優待をもらうための条件を確認する
4.権利付最終日までに必要株数を購入する
5.企業から届く案内を確認し、優待を受け取る

ステップ1.証券口座を開設する

株主優待を受け取るには、まず証券会社で口座を開設し、株式を購入できる状態にする必要があります。銀行口座だけでは株を買えないため、証券口座の開設が最初の準備です。

口座開設はインターネットで申し込める証券会社が多く、本人確認書類、マイナンバー確認書類、メールアドレス、出金先の銀行口座などを準備しておくとスムーズです。

初心者は、スマホアプリの使いやすさ、国内株式の手数料、優待検索機能、サポート体制などを比較して選ぶとよいでしょう。NISAを使いたい場合は、同時にNISA口座の申し込みも検討できます。

ステップ2.株主優待を実施している銘柄を探す

証券口座を開設したら、株主優待を実施している銘柄を探します。証券会社の優待検索ツールを使うと、必要投資金額、権利確定月、優待内容、配当利回りなどで絞り込めます。

初めて株主優待を狙う場合は、普段から利用している店舗やサービス、生活に役立つ商品、金券類などから探すのがおすすめです。知っている企業であれば、事業内容も理解しやすく、長く保有する判断もしやすくなります。

ただし、優待内容だけで判断するのは避けましょう。株価は日々変動するため、優待以上に株価が下がれば損失が出る可能性があります。

ステップ3.優待をもらうための条件を確認する

株主優待は、株を1株だけ買えば必ずもらえるわけではありません。企業ごとに「100株以上」「1年以上継続保有」などの条件が決められています。

購入前に確認したい主な条件は、必要株数、権利確定月、保有期間、優待内容、申込手続きの有無です。特に長期保有条件がある銘柄は、初年度から優待がもらえない場合もあります。

また、優待制度は変更されることがあります。証券会社の情報だけでなく、企業の公式IRページや株主優待ページも確認しておくと安心です。

ステップ4.権利付最終日までに必要株数を購入する

株主優待を受け取るには、企業が定める権利確定日に株主名簿へ記載されている必要があります。そのためには、権利確定日の2営業日前にあたる「権利付最終日」までに株を購入しておかなければなりません。

たとえば、権利確定日が3月31日で、土日を挟まない場合、権利付最終日はその2営業日前になります。営業日は土日祝日を除いて数えるため、月末が休日にあたる場合は日付が前倒しになる点に注意しましょう。

権利付最終日の翌営業日は「権利落ち日」です。権利落ち日以降に売却しても、条件を満たしていれば優待を受け取れます。ただし、権利落ち日には株価が下がりやすい銘柄もあります。

ステップ5.企業から届く案内を確認し、優待を受け取る

権利を取得したあとは、すぐに優待が届くわけではありません。一般的には、権利確定日から2〜3カ月後を目安に、優待品や案内書類が届くケースが多く見られます。

自動的に優待品が届く企業もあれば、カタログやWebサイトから申し込みが必要な企業もあります。申込期限を過ぎると受け取れない場合があるため、株式関係書類は必ず確認しましょう。

引っ越しをした場合は、証券会社に登録している住所も変更しておく必要があります。住所変更を忘れると、優待案内や配当関係書類が届かない原因になります。詳しくは「▼株主優待はいつ届く?到着時期の目安と届かないときの確認方法を解説」のページも確認しておきましょう。

株主優待はいくらから始められる?必要資金の考え方

株主優待に必要な資金は、銘柄によって大きく異なります。数万円程度で購入できる銘柄もあれば、数十万円以上の資金が必要な銘柄もあります。

必要資金は「株価 × 必要株数」で計算します。たとえば、株価が1,000円で優待条件が100株以上の場合、購入に必要な金額は10万円です。実際には、株価変動や取引手数料も考慮します。

初心者は、無理に高額な優待銘柄を狙うよりも、余裕資金の範囲で購入でき、日常生活で使いやすい優待から始めるのがおすすめです。投資資金を一つの銘柄に集中させず、分散を意識することも大切です。

初心者向け|株主優待銘柄の選び方

初心者向け|株主優待銘柄の選び方

普段から利用している企業を選ぶ

株主優待は中長期で保有することも多いため、事業内容を理解しやすく、応援したいと思える企業を選ぶと続けやすくなります。普段から買い物をしているスーパー、よく利用する外食チェーン、愛用している商品を扱う企業などは候補になります。

日常生活で使いやすい優待を選ぶ

優待金額が高く見えても、自分の生活圏で使えなければメリットは小さくなります。買物券や食事券の場合は、近くに利用できる店舗があるか、有効期限は短すぎないか、利用条件が厳しくないかを確認しましょう。

優待利回りだけでなく配当利回りも確認する

優待のお得度を見るときは、優待利回りだけでなく配当利回りも合わせて確認します。優待と配当を合計した総合利回りを見ることで、保有した場合のリターンをイメージしやすくなります。
株の配当については、過去記事「▼株の配当金とは?いつもらえるか・税金・受け取り方を初心者向けに解説」も参考にしてください。

企業の業績や財務状況も確認する

優待が魅力的でも、業績が悪化している企業は株価下落や優待廃止のリスクがあります。売上や利益の推移、配当の継続性、自己資本比率などを確認し、無理な優待を続けていないか見ておきましょう。

長期保有特典の有無を確認する

一定期間以上保有すると優待内容が増える銘柄もあります。長く持ちたい企業であれば、長期保有特典はメリットになります。ただし、継続保有の判定条件は企業ごとに異なるため、公式情報で確認しましょう。

株主優待を始める証券会社を選ぶポイント

株主優待を受け取る条件は、どの証券会社で購入しても基本的に同じです。そのため、証券会社は「取引しやすさ」と「情報の探しやすさ」で選ぶとよいでしょう。

初心者が確認したいポイントは、国内株式の売買手数料、スマホアプリの使いやすさ、優待検索機能、1株投資の有無、NISA対応、問い合わせサポートです。

楽天証券やSBI証券のように国内株式の手数料を抑えやすいネット証券、松井証券のようにサポートや学習コンテンツが充実した証券会社など、それぞれ特徴があります。まずは自分が使いやすいと感じる証券会社を選ぶことが大切です。

株主優待を始めるならNISA口座も検討しよう

株主優待を目的に株式投資を始める場合、NISA口座の活用も検討できます。NISA口座で購入した株式の売却益や配当金は、一定の条件のもとで非課税になります。

2024年以降のNISAでは、上場株式に投資できる成長投資枠が年間240万円まで利用できます。長期で保有したい優待銘柄をNISA口座で購入すれば、配当や値上がり益に対する税負担を抑えやすくなります。

ただし、株主優待そのものはNISA口座で買ったからといって非課税になるとは限りません。優待の課税関係は内容や金額、個人の状況によって異なるため、気になる場合は税務署や税理士に確認しましょう。詳しくは「▼株主優待に税金はかかる?確定申告が必要なケースと計算方法をわかりやすく解説」の記事も確認しておきましょう。

株主優待を始める前に知っておきたい注意点

株主優待を始める前に知っておきたい注意点

権利落ち日に株価が下がることがある

優待や配当の権利を取ったあと、権利落ち日に株価が下がることがあります。優待をもらえても、それ以上に株価が下がれば損失が出る可能性があるため、短期的なお得感だけで判断しないようにしましょう。

優待内容の変更・廃止リスクがある

株主優待は企業が任意で実施している制度です。業績悪化、株主還元方針の変更、公平性やコストの問題などにより、優待内容が改悪されたり廃止されたりすることがあります。

必要資金が大きくなりすぎることがある

人気の優待銘柄は株価が高く、購入にまとまった資金が必要な場合があります。生活費や近い将来使う予定の資金まで投資に回すのは避け、余裕資金で始めましょう。

優待目的だけで銘柄を選ぶと損をしやすい

株主優待は魅力的ですが、株式投資である以上、元本保証はありません。優待内容だけでなく、事業内容、業績、株価水準、配当方針を確認したうえで投資判断を行いましょう。

株主優待の始め方に関するよくある質問

Q. 株主優待は1株でももらえますか?
A. 多くの企業では100株以上などの条件があります。ただし、一部には1株保有で優待や特典を受けられる銘柄もあります。必ず企業ごとの優待条件を確認しましょう。

Q. 株主優待はいつ届きますか?
A. 一般的には、権利確定日から2〜3カ月後に届くことが多いです。企業によって発送時期や申込方法は異なるため、公式サイトや株主向け書類を確認しましょう。

Q. 株主優待を受け取ったあと、すぐ売ってもよいですか?
A. 権利付最終日までに保有し、権利を取得していれば、権利落ち日以降に売却しても優待を受け取れるのが一般的です。ただし、長期保有条件がある銘柄や、継続保有で優待内容が変わる銘柄には注意が必要です。

Q. NISAで買っても株主優待はもらえますか?
A. NISA口座で購入した株式でも、企業が定める株数や保有期間などの条件を満たせば株主優待を受け取れます。

Q. 初心者におすすめの株主優待はありますか?
A. 初心者には、使い道がわかりやすい金券類、日用品、自分がよく利用する店舗の買物券や食事券などが向いています。まずは少額で始められ、生活の中で使いやすい優待から検討しましょう。

まとめ|株主優待の始め方は「口座開設・銘柄選び・権利日確認」が基本

まとめ|株主優待の始め方は「口座開設・銘柄選び・権利日確認」が基本

株主優待の始め方は、証券口座を開設し、優待を実施している銘柄を選び、権利付最終日までに必要株数を購入するという流れです。条件を満たしていれば、権利確定日から数カ月後に優待品や案内が届きます。

初心者は、優待内容の豪華さだけでなく、自分が使いやすいか、必要資金は無理のない範囲か、企業の業績は安定しているかを確認しましょう。NISA口座を活用すれば、配当金や売却益の税負担を抑えながら優待投資を始められます。

株主優待は、投資を楽しみながら企業を応援できる魅力的な制度です。まずは少額から、生活に役立つ優待銘柄を探してみましょう。

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